年齢を重ねるにつれ大変なことも増える女性たちへ、美容を通して「心踊る瞬間を届けたい!」
- Renewal Days
- #大人の分岐点
- #PICK UP
- Profile
- 小嶋 絵美 ヘアメイク・美容師
ヘアメイク、美容師。美容学校卒業後、ヘアサロンへ入社。サロンが休みの日に先輩のアシスタントとして撮影現場に赴きながら修行を重ね、7年目にてヘアメイクとして独り立ち。2022年には友人と二人で「ouca」を東京・原宿にオープン。美容師としてサロンワークをこなしながら、CM、広告、TVなどの現場でヘアメイクとして活躍。同時に、一人ひとりの魅力を引き出すパーソナルメイクレッスンもスタート
Instagram @emioji
目次
様々な世界で、自分らしく豊かなオトナ時間を生きる女性たちに、その生き方のヒントを伺うインタービュー連載。今回は「女性に美を通して心躍る瞬間を届けたい」と語る、ヘアメイク、美容師、美容指導員として活躍中の小嶋絵美さんの登場です。
俳優やタレント、モデルのCMや広告、TV出演時のヘアメイクなど、プロの現場で活動する一方で、サロンワークやパーソナルメイクレッスンを続ける小嶋さん。なぜ、一般の女性と向き合い続けるのでしょう? 仕事のこと、美容への思い、メイクアップを通して女性たちに伝えたいこと…小嶋さんを支えてくれるアイテムなどをお聞きしました。
「美容は女性のマインドを上向きにさせる!」と確信した学生時代

ーもともと美容の現場に関わる仕事がしたいと思われていたのでしょうか?
私は、茨城で育ったのですが、東京で美容師になる、という思いがずっとありました。 高校生の時に、東京でサロンモデルを務める機会があり、髪をカットし、ブローをしてもらい、さらにメイクをしてもらった自分を見て、「私、魔法にかけられたのかな?」というぐらいその仕上がりに驚いてキラキラとした気持ちになったんです。同時に無限に可能性を広げられる、なんて素敵な仕事なんだろう、と感動してしまって。それで美容師の道に進みました。今は事情が異なるかもしれませんが、当時の茨城の高校生には、まだヘアメイクという職業の知識がなかったんですね。専門学校卒業後に就職したサロンがヘアメイクもやっていて、そこでアシスタントをしながらメイクを学んで入社7年目にしてヘアメイクとしても独立し、撮影の現場仕事をするようになりました。
ーヘアメイクとして独立し、ご友人とサロンも設立。順調満帆ですね
いえいえ、そんなことは決してなく! 美容師やヘアメイクとして独り立ちした後も先輩や周りからの評価が気になって「まだまだ、まだまだ。こんな自分ではダメだ」と悩み続け、なかなか自分を肯定することも、自信をもつこともできなかったんです。でもある時、ひとりの俳優の方が指名でヘアメイクを依頼してくださって。「自分にしかできない仕事」をいただけたことが、自信に繋がる大きな一歩となりました。いろいろな経験を積んだことで自信を持つことができるようになり、10数年仕事を一緒にしてきた、信頼できる友人とサロンを立ち上げることになりました。
ーその俳優の方との出会いが小嶋さんの分岐点だったんですね
「分岐点」と言われれば、そうかもしれません。「信頼している」という言葉にどれだけ勇気をもらい、後押しされたか。彼女とは10年経った今も一緒に仕事をしています。それからプライベートで母になったことも大きな節目となりました。
大人だからこそ、外見から自己肯定感が上がることもアリ!
ープロのヘアメイクとして第一線で活躍する小嶋さんですが、一般の女性に向き合い続けるのは、ご自身の経験もあるのでしょうか?
そうですね。ヘアカットやメイクレッスンでサロンにお越しになるお客様はみなさん、にこにことした笑顔で帰っていかれます。出来上がった後、鏡に写る自分を見て「可愛い♡」と思わず漏れるお客様の声を聞くと、茨城の高校生時代にヘアメイクによってときめいた気持ちを思い出してグッとくるんです。家族でも友人でも、第三者からの意見を聞くのは大事です。人って自分のこととなるとウィークポイントばかりが気になってしまいがちだけど、他人は実はそんなに気にしていなくて、逆にチャームポイントに見えていたりもします。人は外見ではないと言われますが、私は外見を磨くことによって、ハッピーな気持ちになったり、自信をもったり、自己肯定感を高めるのも全然アリだと思うんです。
何より「美容の時間」って楽しいじゃないですか?
仕事、結婚、子育て、更年期…と、女性は年齢を重ねるにつれ、どんどん大変なことも増えます。私もそうですが、女性は家庭をもつとどうしても、家族が優先になってしまい、自分のことが後回しになるんです。どんなに忙しくても、1日のほんの少しだけでも自分に向き合う時間を作って欲しいなと思います。
自分に触れる時間を作ることも、大人の女性にとって大切な習慣
ー小嶋さん自身もお子さんがいて多忙な毎日だと思いますが、どのように「美容の時間」を作られていますか?
美容施術は別として、美容に一発逆転はないと思っているので、コツコツと続けることが大事。お金や時間の面で無理があると続かないので、 続けられるものを続ける。 それから隙間時間を有効に使う。 私は子供の送り迎えの自転車を漕いでいる最中に顔や目の体操をしたり、ベッドの中や気づいた時にちょこちょこといろんな部位のマッサージをしたりしています。凝りをほぐすのって、実はとっても大事なんですよ。それに自分を触ることで、自身の変化に気づくことができます。あとは、仕事柄ゆえというのもありますが、積極的にいろんなコスメを試したりとか。若い子におすすめされたドラッグストアのプチプラ韓国コスメも試します。トレンドに敏感で、質感も色出しも上手なので、ワクワクするものが多いです♡
ーそんな小嶋さんの美の哲学を一言で言うと?
「美容を通して心躍る瞬間を届けたい!」これに尽きます。少しのメイクの工夫をするだけでも、気持ちに変化を感じることができると思います。そんなささやかな「心躍る瞬間」をみなさんと共有していきたいと思うし、美容を通して女性支援に繋がる活動が今後はできたらなと思っています。
ポジティブメイクを叶える小嶋さん愛用コスメ
撮影/古郡勇斗
モデレーター/田口まさ美
エディター/藤木広子